三連休もあっけなく過ぎてしまった。三連休といっても、土、日、月とぼくには一日も休みがなかったのだから、普段と変わることがなかったのも当然だろう。
 そうして、年の瀬は迫ってくる。いや、事実はそれとは逆で、ぼくらが迫っていっているのかもしれない。いずれにしろ、何かに急かされながら生きることには慣れている。いまさら焦ることもないだろう。今日も明日も、「Now!」という呼びかけに、ぼくは「How?」と答えるだけだ。



 ボードレールの詩には「出発」への憧憬が頻出する。しかしそれは「逃避」ではない。なぜなら、かれのいう「出発」とは、結局どこへも出発しないということであるのだから。
 伝記によると、かれはその生涯の大半をパリで過ごしたという。


 ボードレールとパリについて、その類推。Al Kooper「New York City (You're a Woman)」、もしくは、Laura Nyro「New York Tendaberry」


 というわけで、いましばらくは、ボードレール関連の本を集中的に読みたいと思う。



 Sがボーナスで焼肉か鍋をおごってくれるという。いっそのこと、両方ともおごってくれればいいのに。



 Mさんとはじめて話をした。二言目で連絡先を教えてくれるのだから、彼女が無防備なのか、ぼくの目が血走っていたのか。しかし、いざ話が首尾よく進むと、もうそれだけでぼくは退屈してしまう。倦怠は欲望が満たされたあとに来るものだが、場合によっては欲望を覚えた時点で、すでにそれを予感してしまうときもある。
 で、彼女の趣味は読書と音楽鑑賞と映画鑑賞。思いのほか根暗なのかもしれない。東野圭吾のファンだそうである。