陰気な日曜日。はてしのない連関によって見事に支えられた架空の午後。あらゆる伝記から今日のページは抜け落ちている。人気のない街を歩きまわり、すこし贅沢な食事をとる。たえまのない微風の中で、ただひとり、燃える衣服に身を包んだ女とすれちがう。ま…

ある観察 ・浮気の証拠をつかんだと言って、女が恋人にむかって怒りをぶちまける。やがてそれが彼女の早計な思い込みにすぎなかったことが判明する。そうして誤解が解けたあとで、やはり彼女は恋人に怒りをぶちまける。一度目とは違う理由で。 ・自分の苦労…

パソコンが壊れ、いまなお壊れているが、それでも生活に支障はない。このぶんだと、文明機器のほとんどがぼくには不要品にすぎないのではないか。この自然児を見よ。この季節になってもまだエアコンをオフにしている！ ＊ ・希望を失うとき、われわれは同時…

寝すぎた。窓の外は薄明で、それが朝焼けなのか夕焼けなのか、虚脱感で頭が働かない。やっと起き出すとベットの横の小机にあった腕時計に手を伸ばした。十時間以上寝ていたようだ。疲れた。 ＊ ロス・トーマスが面白い。前から名前は知っていたし興味もあっ…

銀河冴え機械仕掛けの冬の蜘蛛 と書いたところで、くしゃみをしたら、わき腹をつった。さいきんこんなことばかり起きている気がする。寝ていれば、寝返りで足をつる。無理に手を伸ばせば、背中がつる。みんなで釣堀にいけば、案の定ひとりだけ何も釣れない。…

腰骨が痛い。寝る体勢がおかしかったらしい。 と、気づけば、なにかと身体の不調を訴えることが多くなっている。冬の前触れだろうか。 家の近くのコンビニに、ぼくは毎日のように寄るのだが、そこの飲料の棚の取っ手はおそるべき静電気誘発率で、ぼくのよう…