休日なのに朝の七時に目が覚めてしまった。そのためか一日がいつもよりも長く感じられた。これでそのうえ有意義に過ごすことができたらもっとよかったのにね。



 すこし思うところがあって、しかしそれをうまく言いあらわすことがいまだにできないでいる。その問題に関連して古井由吉「私という白道」を読みたいと思って、いろいろ探してみたが結局見つからず、ショック。



 みんなで集まって飯を食おうというので、Aの家に立ち寄ってから一緒に行った。出かける前にちょっとかれの部屋にあがって時間をつぶしたが、それがまたぼくの部屋とは違う種類の汚さで、不快ではなかったがいくらか心配になってしまった。こんなに乱雑なところでひとは健全な生活を営めるものなのだろうか? もっとも、これが許されるのは独身者の特権でもあるのだろう。
 かれの部屋がこうまで汚い何よりの原因は、かれがなんでもかんでもベッドのうえで済まそうとするところにある。これによって、ベンヤミンの言葉(だったか?)を変奏した次の教訓が得られる。ベッドに持ち込むのは女と書籍の二つだけにすること。間違っても君はウイスキーの瓶を抱えて眠ったりしてはいけない。



 西脇順三郎はどこかで鮎川信夫アンドレ・マルローと比較していたはずで、それを検討してみたい気がする。というか、誰かにそういう仕事をやってもらいたいように思う。